建設コンサルティングに関する研究レポート

商業店舗開発の現場から(3)「店舗出店事業方式について」

2008.04.04

<事業用借地権の改正について>
事業用借地権方式について、従来の「10年以上20年以下」という存続期間を「10年以上50年未満」に改めるということで、平成20年1月1日施行にて借地借家法が一部改正になりました。これは、建物の税務上の償却年数とのずれを解消することが目的だと言われております。
事業用借地権方式の存続期間が改正されて、商業施設系が出店する場合の使い勝手はどうかというと、実際には50年近くの期間を設定するケースは、かなり少ないのではないかと思います。
商業施設の場合、施設を取り巻く環境(競合環境・経済環境等)の変化が激しく、特に変化の激しい業種である飲食・ドラッグストアなどは10年から15年の賃貸借の契約期間とすることが一般的です。あまり長い期間を設定した場合の中途解約のペナルティーのリスクを考えると、余程の好立地ではない限り、従来の20年ぐらいの期間にした方が無難と考えるのではないかと思います。期間満了後も営業継続を望むのであれば、オーナーと交渉し再契約をする選択肢もあるのですから。
むしろ(現行の制度ではダメですが)住宅と複合化した商業施設についても事業用借地権が適用できるよう要件を緩和すれば、かなり使い勝手が良くなるのではと思われますが・・・

<建設協力金方式を“土地貸し”に置き換えた場合>
事業用借地権方式の場合は、土地貸しですので“地代月坪いくら”で単純比較ができますが、建設協力金方式の場合は、建物のボリューム等の関係もあり、単純に“月坪いくら”では比較はできません。
私が商業系企業の店舗開発部に在籍した時に、建設協力金方式の提案に対して「事業用借地権方式に置き換えた場合、地代は月坪いくらぐらいになるの?」と聞かれることがたびたびありました。
本来は、オーナーに対しての事業収支表を作成し、契約期間満了時の剰余金累計を同一にし、そこから逆算していく方法がありますが、作業が煩雑なので、実務的には「 (賃料-協力金返還額-建物固定資産税想定額)÷敷地面積 」の簡易な方法で算出しているのが一般的ではないかと思います。
弊社では、オーナーに対しての事業収支プログラムを開発しており、事業収支シミュレーション業務を行っております。ご要望がありましたら、是非ご活用いただければ幸いです。

担当者名
黒田
 
>>詳細はこちら

ページトップへ