都市計画コンサルティングに関する研究レポート

エリアマガジン

2014.01.22

ここ数年、ある地域を深掘りして案内するようなエリアマガジンに複数出会い、いずれもその内容に感銘を受け、まちづくりの基本要素として極めて重要な機能を果たすという実感を(遅ればせながら)得た。

地域情報の交換や共有という点については、10数年前から、地域情報ポータルサイトやメーリングリストなどで始まり、ツイッターやフェースブック、ラインといったアプリの浸透、そもそもスマートフォンの普及などにより、もぼインフラ化したといっても良いだろう。
しかし、それらが「情報」という名のまちづくりの基本要素であるならば、もう片方必要な基本要素は「愛着」だろうと思います。
その面では、ここ数年、様々な地域で活発化してきた「エリアマガジン」がその機能を果たしていると感じる。

私が住む武蔵野方面を例にとれば、

・㈱JR中央ラインモールが発行している『ののわ』
http://www.nonowa.co.jp/areamagazine/
・多摩信用金庫が発行している『たまらび』
http://www.keyaki-s.co.jp/lavie/lavie79.html
・地元のママさん達による編集・発行をしている『き・まま』
http://ruelle-studio.net/kimama.html

がそれにあたる。

『ののわ』は三鷹~立川までのエリアを対象とし、『たまらび』はもう少し広く、武蔵野市から奥多摩町まで多摩30市町村を対象に、『き・まま』は逆にエリアを絞って、小金井市を中心に国分寺市や府中あたりを対象としたエリアマガジンである。
いずれも地域の自然、人、活動、お店、産業、歴史などかなりディープに掘り下げながら、地域の魅力を再発見する視点であり、その紙面は商業感が薄く、そのぶん、地域への愛情にあふれている。

「地域を深く知り、それをエリアマップやマガジン等のかたちで纏めること」は、とても分かりやすいまちづくり初動期の活動目標となると同時に、その過程で得る地域への知識と地域関係者とのネットワーク、様々な資源への理解は、当該まちづくり活動、体制の核をなすものである。

無論、広く住民の愛着を育むという点で、ベーシックながらも非常に有効な策となることは言うまでもない。

ご案内した事例はいずれも、地域愛にあふれるだけでなく、若き感性のクリエイターらによる、洗練された、しかしニッポン人らしい、和の柔らかさを感じさせるデザインで編集している点も見逃せない。
美大・芸大等が果たしている地域社会価値創造への貢献を、我々はもっと評価すべきだろう。

当社としても、このような具体な活動を例示して、その実践を促す、あるいはサポートするような取り組みを考えていくべきではないかと感じている次第である。

担当者名
原 拓也
 
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