建設コンサルティングに関する研究レポート

コンセッション方式と公営賃貸住宅リノベーション

2014.09.16

 新聞等でも頻繁に登場しだした「コンセッション」なる言葉・…。仙台空港や関西空港・伊丹空港などの国営空港の運営権(コンセッション)を民間に売却し、民間の持てる施設管理ノウハウを使って空港をより活性化しよう、併せて空港整備に投資している多額の国費をさっさと回収してしまおうといった目論見です。飛行機の管制業務自体は国の業務で残ります。ちなみに関空+伊丹空港のコンセッション売却予定額は2兆円超とか。

 空港とか上下水道・有料道路等のインフラ系公共施設がこの方式の対象として良く話題になりますが、公立病院とか公営卸売市場あるいは公営賃貸住宅等の建築系施設もPFI法でコンセッション対象施設に挙げられています。この中の公営住宅、いわゆる都営や区営・市営等の賃貸住宅は昭和40~50年代の高度成長期に大量に整備され、一斉に老朽化してきています。あるいは入居者が高齢化してきているのにエレベーターもないといった不具合も出てきています。自治体では財政難の中で、集約建替えと同時に耐震補強も含め建物の長寿命化をめざした大規模改修を進めています。

 公営住宅ではありませんが、勤労者向け住宅を大量に供給・運営しているUR都市機構も団地再生や建物の長寿命化を目指し「住棟ルネサンス計画」を進めています。例えば多摩平団地の例は有名ですが、昭和33年築の老朽住棟をスケルトン化し、1棟丸ごと民間企業に長期の定期借家、企業は自らの商品企画で住棟をリノベーションし、ターゲット客層に賃貸しています。若者向けのシェアハウス棟や高齢者向けのサービス付き住宅棟などに変身しています。

 私共はこのURのような仕組みを公営住宅の大規模改修に使えないか・・・、長期定期借家権を運営権(コンセッション)として民間に売却し、民間が大量にある老朽化した公営住宅の大規模改修~新たな住民の入居・団地活性化につなげられないか・・・、そんな問題意識を持ってその具体化策を研究中です。
 PFI法と公営住宅法のせめぎあいにある、とくに家賃の決定権は公共にあるのか民間にあるのか、民間が決定権を持つにはどうすればよいのかといった問題を含んでいるように思います。どなたかブレークスル―する方法、あるいは実例をご存じないでしょうか?

担当者名
三宅 勲
 
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